【新聞記事より】眼内レンズ 若者に浸透

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【新聞記事より】眼内レンズ 若者に浸透

2020/03/9 

強い近視を矯正する治療法の1つとして、レンズを目の中に入れる眼内コンタクトレンズ(ICL)が若い世代を中心に浸透してきた。手術で一度入れたら取り外す必要がないのが最大の特徴。まるで裸眼の視力が上がったような感覚になるという。角膜を削るレーシックより安全性が高いという報告も相次ぐ。ただ、比較的高額のほか、手元のピントがあわせにくい人もいるなど課題もわかってきた。医師とじっくりと話して選択しよう。
新たな近視矯正術として生まれたICL。レンズが承認を得た2010年から約10年がたち、国内の治療件数が増えて効果もはっきりみえてきた。ICLは、角膜の一部を3㍉㍍ほど切開して水晶体に載せることで矯正するコンタクトレンズだ。おわん上の四隅に、ツメのようなものがついている。虹彩の裏と水晶体の間に収納し、安定させる。手術は、点眼麻酔で実地。角膜の一部を切開してレンズを入れるが両目で20~30分程度で終わる。日帰り手術で実施し、直後は見えずらいこともあるが、遅くとも数日には見えるようになり、通常の生活ができる。当面は定期検査が必要だが、レンズの入れ替えや、点眼などの手入れは不要だ。
手術後数年間の患者の調査を実施した山王病院などの成績では、手術後5年以降もレンズを装着した視力は平均で1.2以上に保たれた。最近、ICLが普及している理由の1つが、安全性の高さだ。禁止矯正の手術では2000年代にレーシックが急速に普及したが、角膜を削る必要がある。削り方によっては見え方が悪くなったり、ドライアイを起こしやすかったりすることがある。角膜は再生しないため、一度削るとやり直しはきかない。ICLではこうした問題があったらレンズを入れ替えたり、取り除いたりもできる。
「必ずしもICLが良いとは限らない患者もいる」と聖路加病院の輿水医師は指摘する。多くの患者で基本的に近くから遠くまでがよく見えるようになるが、手元もごくごく細かいピントの調整はしにくくなる人もいるという。時計の修理やネイリストなど手元の細かい作業が必要な職業の人などには注意喚起したり、挿入するレンズの度を弱めに調整したりしているという、同病院では数時間かけてカウンセリングや検査を行う。

気になる費用ですが、自由診療で保険適用はないので、自己負担額として両眼で70~90万円台位はかかるようです…

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